妊娠・出産と戸建て購入のタイミングとは 2023.5.2
家族の人数が増えることで現在住んでいる自宅が手狭に感じたり、幼稚園や小学校といったお子さまの教育計画を考えると長く同じ場所に住み続けることを検討したり、と妊娠・出産は自宅購入につながるきっかけとなりやすいです。
お子さまを産むことを見越して、妊娠・出産前に戸建ての購入を済ませていれば、妊娠中・出産後に購入した自宅で過ごすことができますが、妊娠発覚後に自宅の購入を検討する場合は、どのタイミングで検討を開始させればいいのでしょうか。
今回はお母さん、お父さんが気になる、“妊娠・出産と住宅(戸建て)の購入のタイミング”についてご紹介していきます。
住宅購入を検討するきっかけ
住宅購入のきっかけでよくある理由が「妊娠・出産」と触れましたが、実際はどのような理由で住宅購入を検討する方がいるのでしょうか。
株式会社リクルート住まいカンパニーが2020年6月に発表した調査によると、注文住宅を建てた方で、住み替えの検討のきっかけで一番多かった回答は19%で「自身/配偶者の転勤」でした。他は「結婚」15%、「第一子出生」12%と続きます。
新築一戸建て(分譲住宅)だと、20%で「第一子出生」と「結婚」がトップ。「自身/配偶者の転勤」は12%で続きます。
参考)株式会社リクルート住まいカンパニー「コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(首都圏)」
新築一戸建て(分譲住宅)だと、20%で「第一子出生」と「結婚」がトップ。「自身/配偶者の転勤」は12%で続きます。
参考)株式会社リクルート住まいカンパニー「コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(首都圏)」
注文住宅と分譲住宅で多少の差はあるものの、戸建てに住み替える理由は、「自身/配偶者の転勤」「第一子出生」「結婚」が主な理由といえそうですね。
注文住宅の家づくりスケジュール
では続いて、注文住宅の家づくりのスケジュールをみて、ざっくりとした家づくりのイメージをもってみましょう。一般的に注文住宅の必要な期間としては、15カ月~18カ月程度かかります。土地や設計・施工依頼先探しなどが長引けば、その分家づくりの期間が延びていきます。
例えば、土地探しや設計・施工依頼先探しの段階で妊娠が発覚した場合、引き渡し前ぐらいには出産のタイミングが来るようなイメージです。
各工程の詳細については、次の記事をご確認ください。
ここからは、妊娠前・妊娠中・出産後の3パターンに分けて、住宅購入についてみていきましょう。
妊娠前の戸建て購入
妊娠前の戸建て購入の場合、次のようなメリット・デメリットが考えられます。【メリット】
- 引っ越し後の落ち着いた状態から子育てをスタートできる
- 妊娠に関する体調不良に影響されず家探しができる
- 長期ローンを組むことができる
【デメリット】
- 子どもの数によっては間取りが合わなくなることもある
メリット
■引っ越し後の落ち着いた状態から子育てをスタートできる
知っている土地への引っ越しであれば周辺の環境に慣れているかもしれませんが、それでも新しいご近所付き合いや毎日の生活リズムを作っていくのはなかなか体力がいるものです。知らない土地への引っ越しであればなおさらです。
どこに何があるのか、どんな人たちが住んでいるのか、自分たちのリズムや感覚が慣れた土地・自宅での妊娠・出産であれば、子育ての心配ごとも軽減されるでしょう。
■妊娠に関する体調不良に影響されずに家探しができる
どんなに体調管理をしていても、妊娠中は急に体調が悪くなったり、運動量を減らす必要があるタイミングがあったり、自分の思うように動けないことが多々あります。体調に関する心配ごとがなく、比較的自由に動ける状態で家探しができるのはメリットとなるでしょう。
■長期住宅ローンを組むことができる
妊娠前であれば、その分長い期間の住宅ローンを組むことが可能です。賃貸費用と住宅ローンの支払金額がほぼ変わらないのであれば、賃貸にかかる費用を節約できるという視点でのメリットもあります。ただ共働き夫婦の場合、妊娠・出産を通して働き方の変化、それに伴う収入の変化などがあるかもしれません。
そのため、より先のライフイベントを想定しながら計画を立てることが重要ポイントとなります。
デメリット
■子どもの数によっては間取りが合わなくなることも
妊娠前に「子どもは2人欲しいな」と考えていても、結果としてお子さまが3人になる、というような可能性は十分にありますよね。そういった場合、間取りが家族に合わなくなってしまうことも。
子ども部屋が足りなくなったらご両親の寝室を子ども部屋に変えたり、いざとなったらリフォームという手段もあるため、「もしそうなったらどうするのか」を頭の片隅に置きながら家づくりを進めてみてください。
ただ自分たちだけで考えるのには難しいことなので、ぜひ経験豊富な工務店やハウスメーカーといった建築・施工会社に相談をしてみましょう。
妊娠中の購入
妊娠中の購入の場合、次のようなメリット・デメリットが考えられます。【メリット】
- 子どものことを気にせず、打ち合わせがしやすい
- 引っ越しの荷物が少なくて済む
- 転校等の心配をしなくてもよい
【デメリット】
- 体調次第で家づくりの計画が進めにくいことも
- 住宅ローンにかかわることも
メリット
■子どものことを気にせず、打ち合わせがしやすい
日本住宅ツーバイでは、お子さまが一緒に打ち合わせに参加することはもちろん可能です。ただ注文住宅の打ち合わせの場合は長時間になることも多く、お子さまが打ち合わせの場に飽きてしまったり、遊び足りなくなってしまったりすることがあります。工務店やハウスメーカー側はいわば、“よくあること”なので気にしていないのですが、ご両親としては気を遣ってしまうかもしれません。
そうなると、やはりお子さまが生まれる前の妊娠前・妊娠中のほうが、打ち合わせ自体はしやすいメリットがあるといえるでしょう。
■引っ越しの荷物が少なくて済む
幼いお子さまでも、ベッドやおもちゃ、服や靴の衣類など、1人でも増えれば荷物もそれなりに増えていくもの。そうなると、必要なものを購入する前に引っ越しができたほうが、少しでも楽に作業することができます。
■転校等の心配をしなくてもよい
妊娠前の購入と同様に、長く住むことが前提で戸建てを購入するのであれば、お子さまが生まれてからも引っ越しによる“転校”といった心配をすることがありません。デメリット
■体調次第で家づくりの計画を進めにくいことも
妊娠中は自分で体調管理しづらいため、分譲住宅なら内覧の予定をキャンセルすることになったり、注文住宅なら急に打ち合わせに参加することが難しくなったり。なかなか家づくりを上手く進められないことにモヤモヤすることもあるかもしれません。
ただ旦那さんと上手く役割分担をしたり、事前に事情を工務店やハウスメーカーへ伝えておくと工務店やハウスメーカー側もスムーズに対応できるようになります。
■住宅ローンにかかわることも
ご夫婦の両名義で住宅ローンを契約する際、奥さんが妊娠していると住宅ローンの審査に影響する場合があります。住宅ローンでは年収が重要となってくるため、出産前後で産休・育休を取得することで奥様の年収が下がることが予想されるためです。
ただ多数ある住宅ローンでは、妊娠・出産を想定した女性向けの住宅ローンがあったり、限度額は減らされる可能性はありますが、銀行から指定された資料を提出すれば、奥様も借り入れることができるケースも。
たとえ一社だけで住宅ローンの審査が通らなくても、自分たちの状況に合った他社で挑戦をしてみましょう!
出産後の購入
出産後の購入の場合、次のようなメリット・デメリットが考えられます。【メリット】
- 間取りを考えやすい
- 住宅ローンの返済プランを立てやすい
【デメリット】
- お子さまが小さいうちは家が汚されやすい
- 年齢によってはお子さまの転校が必要になってくる
メリット
■住むエリアと間取りを考えやすい
お子さまの性別や人数がわかっていると、部屋の数や広さを決めやすく間取りを考えやすいメリットがあります。お子さまがいる生活に慣れていれば、自分たちにとってどういった動線が便利なのか、どういった設備が必要なのか、をより思いつきやすいでしょう。
■住宅ローンの返済プランを立てやすい
出産後、奥様の復職するしないの判断がついていたり、お子さまの成長に伴うライフプランにある程度見当がついていたりすれば、妊娠前よりも具体的に返済プランを立てやすくなります。デメリット
■お子さまが小さいうちは家が汚されやすい
出産後といってもお子さまの年齢によりますが、お子さまが小さいうちは、ふと目を離したすきに壁に落書きをしたりシールを貼ったりなどと、どうしても家が汚されやすいです。そのため、「出産後でも子どもが小学生ぐらいになり、落ち着いたタイミングがいい」という方もいらっしゃいます。
■年齢によってはお子さまの転校が必要になってくる
「お子さまが小さいうちは家が汚されやすい」のデメリットの内容と反する部分もありますが、お子さまの年齢によっては“転校”が必要となってしまい、お子さまに精神的な負担がかかってしまう可能性があります。保育園・幼稚園に通う年齢でも、住んでるエリアは動きにくくあるので、出産後に戸建てを購入するのであれば、このあたりもしっかり理解しておきましょう。
家づくりの心配ごとは気軽にご相談を!
妊娠前・妊娠中・出産後のパターンに分けて、家づくりのメリット・デメリットをご紹介してきました。将来のお子さまの人数に合わせた間取りの変更や部屋の用途変更に抵抗がなく、戸建てに住む気持ちが強いのであれば、妊娠前から家づくりを検討することがオススメです!
妊娠中からの家づくりの場合は、出産のタイミングが家づくりのどのタイミングと重なるのかを考えて、ご夫婦にとって負担になりすぎない時期を検討してみてください。
出産後の家づくりは、お子さまの年齢にもよりますが、お子さまの気持ちも尊重しながら、土地選びや間取り決めなどを行っていきましょう!
しかし、どんなに計画的に進めようと考えていても家づくりも妊娠・出産もすべてが思い通りにいくとは限りません。
ただ、それぞれのメリット・デメリットを把握できていれば、いざというときにデメリットの対策をとることができますよね。
特に出産前後は忙しくなりやすく、ご夫婦ともに家づくりのことについて対応できる余裕が思っているよりもなかなか取れないものです。また、契約後の場合、妊娠・出産を理由にキャンセルをしようとしても解約金が発生することもあります。
そのため、もし家づくりを進めている最中に妊娠が発覚したら「家づくりを辞める」ではなく、一度「家づくりを少しの期間ストップしたい」と設計・施工依頼先に相談をしてみてください。
体調やタイミングに合わせてスケジュールの調整をしたり、リモートで打ち合わせが可能な内容はご来社いただかなくても話を進めたり、とできることは多くあります。
分譲住宅も視野に入れる
「戸建てに住みたいけど、注文住宅でなくてもいい」という方は、ぜひ分譲住宅という選択肢も考えてみてほしいです。分譲住宅の場合、間取りや内装・外観仕様などは決まっているので、実物を見学して物件を決めれば契約・引き渡しとなり、注文住宅より時間が圧倒的にかかりません。
分譲住宅といっても各ハウスメーカーや施工店によって特長や設備、デザインなどはそれぞれ異なります。気に入った物件があれば、後はご自身で好きなインテリアを加えれば十分に“あなただけの戸建て住宅”となります。
注文住宅・分譲住宅、それぞれに魅力があるので、しっかりと魅力を知ったうえでどちらにするか検討してみてください。
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