【注文住宅の間取りの決め方】全体の流れとポイントを押さえよう! 2021.7.27
「こんな家がいいな」と日頃から考えていても、いざ具体的に自分の家の間取りを決めようと考えると迷ってしまいますよね。
誰しもが迷うものの、間取りに正解はなく、唯一の正解は「家族が暮らしやすい間取りかどうか」ということです。
しかし、そもそも間取りはどのように決めていけばいいかわからない方もいるでしょう。
そこで今回は、長年、注文住宅を専門に建ててきた日本住宅ツーバイが、間取りを決める全体の流れとポイント、注意点を解説していきます。
注文住宅の間取りを決める全体の流れ
まずは間取りをどのように決めていくのか、全体の流れを理解しておきましょう。間取りを決めていくには、主に次のような工程を踏むことになります。- 事例を見てイメージを作る
- 集めた資料を工務店側に共有する
- 工務店から間取りを提案してもらう
- プランを練り上げる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Step1.間取りの事例を見てイメージを作る
最初のステップは、施主となるあなた自身がもつイメージを少しずつ形があるものにしていくことです。とはいえ、一から自分で形にしていくのは難しいことなので、様々な注文住宅の事例を見て、「いいな」と感じる画像などを資料として集めていきます。
■部分的に考えてみる
具体的には玄関、キッチン、リビング、和室….といったように、部分的に考えてみましょう。例えばキッチンといっても、オープン型や独立型、セミオープン型などスタイルは様々。キッチン周りの収納(スペース)をどのくらい確保したいのか、など自分や家族の好みにあう色味や雰囲気がわかる写真やサイトを集めていきます。
■事例を探す方法
部分的にイメージをつかむためにも、「そのイメージをどこから探してくればいいのか」と疑問に感じる方もいるかもしれませんね。事例を探すには、主に次のような方法があります。
- 住宅雑誌 不動産サイトで有名なSUUMOが出版している「SUUMO注文住宅」や「月刊 HOUSING (ハウジング) by SUUMO」が有名な住宅雑誌になります。
- 間取りに関する書籍 おしゃれ度が高い間取りを中心とした書籍や現実的なアイディアが詰まった間取りなど、様々なタイプの書籍が登場しています。
- 工務店などのWebサイト上で公開されている施工事例 多くの工務店では、自社が建築にかかわった施工事例をWebサイトに掲載しています。自宅周りに工務店がいくつかある場合、Webサイトを検索して施工事例を見てイメージを固めていくのもいいでしょう。
- 折り込みチラシ 新聞をとっている場合、よく住宅の折り込みチラシが入っていることがありますよね。折り込みチラシの場合は注文住宅の例ではなく、建売住宅の情報になりますが、インテリア参考図だけではなく間取り図が一緒に掲載されていることがほとんどのため、より具体的にイメージしやすくなります。
- InstagramをはじめとしたSNS 手軽で気軽に間取りのイメージを集める方法として最適なのが、InstagramをはじめとしたSNSからの情報収集です。
- 生活動線
- 収納の広さ
- 採光や風通し
- コンセントの位置 など
- 地域区分
- 容積率
- 斜線制限 など
日本住宅ツーバイでも過去の施工事例を掲載していますので、是非参考にしてみてください。
日本住宅ツーバイ建築事例はこちら
普段の生活から目を通しておいて、気になるチラシは集めておくのもいいでしょう。
#注文住宅 #施工事例 #建築事例 などのハッシュタグを活用してInstagramで検索をすると、自身の自宅を公開している方や工務店が公開している事例の画像を多く確認することができます。
Step2.集めた資料を工務店側に共有する
工務店と打ち合わせの際に、自身が気になった雑誌の切り抜きや折り込みチラシを工務店の担当者に渡してみましょう。Instagramなどで気に入った事例があれば、その画像を送るか、打ち合わせの場で見せて共有をします。集めた資料をもとに工務店側からさらにヒアリングが行われて、プロ視点で間取りの具体性をより高めていきます。
Step3.工務店から間取りを提案してもらう
ヒアリングが完了したあと、1週間ほどを目安に間取りの第一段階のプランが仕上がります。プランを一緒に見ながら、工務店側からの説明を受け、自身の希望や要望がどのように反映されているのか確認していきましょう。■複数の工務店からプレゼンテーション(間取り)を受けてみる
注文住宅のプランニングを直接工務店に依頼しているのではなく、土地探しなどで知り合った不動産会社に依頼した場合、最初の要望を伝えた時点で、複数の工務店に間取りプラン作成を依頼することが可能です。また、個人で複数のハウスメーカーや工務店に依頼するケースも多くあります。
上がってきた複数の工務店の間取りプランを見て、どの工務店に依頼するのかを決めていくことになります。
Step4.間取りプランを練り上げる
不動産会社を通して複数のプラン提案を受ける、または直接1店舗の工務店から間取りプランを受けたら、そこから間取り内容を詰めていく作業に入ります。家族で暮らすことを想像しながら、工務店側に要望を伝えていきましょう。
間取りが決まるまでは、1週間に1回ほどの打ち合わせを3、4回行い、1カ月ほど時間がかかるのが一般的です。
失敗と成功を分ける注文住宅の間取りのポイント
ポイント1.動線はできるだけリアルにイメージ
ここまでに伝えきていますが、生活動線を考えるときは、できるだけリアルなイメージを描きましょう。「何時に誰がどこを使うのか」
「誰がどの部屋からどの部屋へ移動するのか。」
こうしたことを洗い出すことで、人が渋滞する部分が見えてきます。
また生活動線をしっかりと洗い出して、工務店側に伝えることができれば、注文住宅の専門家である設計士にアドバイスをもらうことができ、見落としがちな部分を発見することもできます。
ポイント2.家族の意見を整理する
家族の意見(こだわり)を聞いて、情報を整理しましょう。お子さんがいる場合、今の自宅でどんな点を不満に感じているか、使い勝手が悪いと感じているのかを聞くことも重要です。
家族の希望やこだわり、不満を聞いていくことで、誰がどの場所を一番使うのかを知ることができ、誰の意見を尊重するのが良いかわかってきます。
ポイント3.生活音を配慮すると快適さが増す
生活音は知らず知らずの間に出ています。そして個人差はあるものの、一度気になり出すと、不快な気分になってくることも。仕事だとわかっていてもテレワークをしている話し声
寝室で寝ようとしている途中での浴室やトイレの水の音 など
家族内で配慮しあっていても、生活音は出てしまうものなので仕方がない面もありますが、家の中にいるのに不快になっていては元も子もありません。
こういった状況にならないよう、寝室やリラックスする部屋と生活音が出やすい場所(浴室やトイレ、リビングなど)は離しておくか、防音対策を施すといった必要があることを頭に入れておきましょう。
ポイント4.ライフイベントを考えておく
家族構成やライフイベントを考えておきましょう。現段階で新婚さんであれば、将来子どもを授かり、子ども部屋が必要になるかもしれません。また40代以降のご家族なら、今は荷物が多いかもしれませんが、数年するとご夫婦だけになるので、自宅内に置く荷物が減り、子ども部屋も必要なくなる可能性もあります。
また、老年に入った頃を考えておくなら、どの部分をバリアフリーにしておけば良いのかも検討する部分になります。
ポイント5.必要なコンセントの数を把握しておくす
従来ですと、家の中にある電化製品は、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、トースター、エアコンぐらいでした。しかし今は違います。テレビやエアコンは部屋ごとに設置することがほとんどであり、パソコンやスマートフォンの登場、ワイヤレスのスピーカーやWi-Fiルーターなど、コンセントが必要な機器が家の中に増えています。
そのため、これから間取りを考える方は、現時点でどのくらいのコンセントの数が必要になっているのかを確認しておきましょう。使いやすい位置にコンセントがあるだけで、生活がかなり快適になるので、間取りを考える段階で必要なコンセントの数と位置は把握しておくのがいいでしょう。
注意点
注意点1.流行の間取りが正解ではない
間取りにも流行というものがあります。進化している流行の間取りは、メリットが多いものです。しかし、流行の間取りが誰にでもメリットをくれるわけではありません。場合によっては流行の間取りにすることで、収納が足りなくなるご家庭もあります。
流行の間取りが悪いということでは決してありませんが、事前にメリットとデメリットを知り、ご自身の家庭の暮らしにフィットするのかどうかを判断していきましょう。
注意点2.建築基準法を理解しておこう
誰もが自分の好きなように家を建てられることが理想ではありますが、正直すべての希望や理想を実現するのは難しくあります。それは土地の広さという問題だけではなく、様々な制限があるためです。間取りに関係する部分だけを見ても「建築基準法」という制限があります。
どのくらいの土地に、どのくらいの家が建てられるのか、家の日当たりや街の景観を守るための制限もあります。
3階建ての家を建てたくても、地域の条例で2階までしか建てられないこともあります。
そのため、注文住宅を建てる土地で決まっている条件を理解しておきましょう。ここが間違っていると、いくら間取りを考えても「実現できない」間取りになってしまいます。
注意点3.間取りはコストに影響する
注文住宅のコストは、間取りによって影響を受けることを覚えておいてください。例えば壁面が増えたり、直線よりも曲線を描く間取りだったりする場合は、コストが上がります。コストをできるだけ抑えるのなら、真四角の間取りを目指すのがベストです。
注意点4.良い間取りは家の中だけじゃない
間取りというと「家の中」をイメージしますが、家の外も含めて間取りを考えておきたいところです。例えば、駐車スペースから近いところに玄関があった方が、買い物から帰ったとき便利ですよね。
リビングの場所によっては、隣の家から丸見えになってしまうため、せっかく開放的なリビングを間取りに入れたにも関わらず、開放的に使えないということもあります。
間取りは家の中だけで考えるのではなく、家の外とどのようにつながっているのかを忘れないようにしておきましょう。
注文住宅の間取りのカギは具体性!
失敗することなく、納得のいく間取りを目指すには、自身のイメージや生活動線といった現状を、工務店側にどれだけ具体的に伝えられるかがカギとなってきます。「もっとおしゃれっぽく」「スタイリッシュな感じで」といった伝え方でも間違いではないのですが、どういった仕様がスタイリッシュと感じるのか、どういった色味がおしゃれだと感じるのか。工務店側に具体的に伝えらえるような情報収集を心がけてみてください。
最初は欲張りになっていても大丈夫です。工務店側がプロの視点となって、何ができてできないのかを判断してくれます。そうやって一緒に納得のいく、あなただけの間取りを作っていきましょう。
なかなか良い間取りが思いつかない。これで良いのかわからなくなってきた。こういった方は、遠慮なく私たち“日本住宅ツーバイ株式会社”までご相談ください。
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