3人・4人家族に必要な家(戸建て)の広さとは 2023.4.28
妊娠・出産を経て家族の人数が増えたり、お子さんの部活や習い事によって収納スペースが増えたりで、今の家だと手狭に感じることはありませんか?
手狭に感じている方は、賃貸で引っ越しや戸建てまたはマンションの購入を考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、せっかく家を建てたのに、家を購入したのに、「やっぱり狭いな」と感じてしまったら、悩みが解消されることなく生活し続けることからストレスを感じてしまいますよね。
将来のことを踏まえながら、家族で過ごすのに必要な家の広さを考えておくと、土地探しのひとつの基準にもなります。
そこで、今回は3人、4人家族で必要な家(戸建て)の広さについてみていきます。
3人家族が暮らすのに必要な広さ
家族人数に限らず、趣味や習い事などによって必要な広さというのは変わってくるものですが、広さの指標のひとつとして、“最低居住面積水準”と“誘導居住面積水準”というものがあります。“最低居住面積水準”と“誘導居住面積水準”のどちらも、住生活基本計画という国土交通省が定めた方針になります。
最低居住面積水準
最低居住面積水準とは、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準
引用)2021年 国土交通省 「住生活基本計画」
要は「家族の人数に沿って、最低限このぐらいの面積の家に住みましょう」という基準のようなものです。
この基準は、次のようにも定められています。
2人以上の世帯の場合:10㎡ × 世帯人数 + 10㎡
そのため、3人世帯の場合は 10㎡ × 3人 + 10㎡ = 40㎡となります。
■10歳未満のお子さまがいる場合
お子さまの年齢が3歳未満なら0.25人、3歳以上6歳未満は0.5人、6歳以上10歳未満は0.75人と計算します。
例えば、5歳のお子さまとご両親がいる家庭の場合
10㎡ × 2.5人 + 10㎡ = 35㎡ となります。
10㎡ × 2.5人 + 10㎡ = 35㎡ となります。
誘導居住面積水準
誘導居住面積水準は、世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅面積の水準
引用)2021年 国土交通省 「住生活基本計画」
こちらの場合は、「世帯人数に応じて、このぐらいの住宅面積で暮らせたら十分ですね」といった住宅面積の基準になります。
誘導居住面積水準は、“一般型”と“都市居住型”があります。
一般型 | 郊外や都市部以外での戸建て住宅での居住を想定 |
---|---|
都市居住型 | 都心とその周辺での共同住宅(マンションやアパート)の居住を想定 |
一般型・都市居住型で水準となる家の広さを求める式は、次のとおりです。
■一般型(戸建て住宅を想定)
2人以上の世帯の場合:25㎡ × 世帯人数 + 25㎡
2人以上の世帯の場合:25㎡ × 世帯人数 + 25㎡
■都市居住型(マンションやアパートを想定)
2人以上の世帯の場合:20㎡ × 世帯人数 + 15㎡
2人以上の世帯の場合:20㎡ × 世帯人数 + 15㎡
そのため3人世帯で考えると、次のようになります。
一般型(戸建て住宅を想定) | 25㎡ × 3 + 25㎡ =100㎡ |
---|---|
都市居住型(マンションやアパートを想定) | 20㎡ × 3 + 15㎡ =75㎡ |
3人で住むなら、75㎡~を目安に
手狭さが理由で引っ越しや住宅購入を考えるのであれば、3人暮らしの場合は、戸建て | 100㎡~ |
---|---|
マンション | 75㎡~ |
を目安にするとよいでしょう。
しかし戸建ての場合、「100㎡ほどの土地が必要なのか」というと、そうではありません。
平屋の場合ならご希望分の土地の広さが必要ですが、2階建て以上の戸建てならば、敷地が100㎡なくとも、延床面積で100㎡を目指すことで広さを確保することが可能です。
※延床面積とは:建物すべての床面積を合計した値で、居住スペースを表しています。
例:約59㎡の敷地面積が取れる土地があった場合
1階 | ビルトインガレージ・シューズインクローク・トイレ・洗面脱衣所・浴室・3.5帖の洋室 |
---|---|
2階 | 17.5帖のLDK・バルコニー・トイレ |
3階 | 7.5帖の洋室+ウォークインクローゼット・5.2帖の洋室 |
といった間取りで、延床面積約94㎡の住宅をつくることができます。
7.5帖の洋室をご夫婦の主寝室にし、ご夫婦の荷物はウォークインクローゼットを活用。5.2帖の洋室は子ども部屋にし、1階の3.5帖はお子さまの習い事や部活の道具を置いたり、と3人で暮らすには十分なスペースを確保できます。
また、土地が広く取れるなら取れることに越したことはないですが、矮小地と呼ばれるような土地でも工夫次第で手狭さを感じることなく、採光が取れた明るい家をつくることは可能です。
4人家族が暮らすのに必要な広さ
次は4人家族が暮らすのに必要な広さを、3人家族と同様に最低居住面積水準・誘導居住面積水準(一般型、都市居住型)でみていきます。最低居住面積水準
2人以上の世帯の場合:10㎡ × 世帯人数 + 10㎡
この式に沿って、計算をすると次のようになります。
4人世帯の場合 10㎡ × 4人 + 10㎡ = 50㎡
誘導居住面積水準:一般型(戸建て住宅を想定)
2人以上の世帯の場合:25㎡ × 世帯人数 + 25㎡
この式に沿って、計算をすると次のようになります。
4人世帯の場合 25㎡ × 4人 + 10㎡ = 110㎡
誘導居住面積水準:都市居住型(マンションやアパートを想定)
2人以上の世帯の場合:20㎡ × 世帯人数 + 15㎡
この式に沿って、計算をすると次のようになります。
4人世帯の場合 20㎡ × 4人 + 10㎡ = 90㎡
4人家族なら110㎡~を目安に
まとめると、次のとおりです。最低居住面積水準 | 50㎡ |
---|---|
一般型(戸建て住宅を想定) | 110㎡ |
都市居住型(マンションやアパートを想定) | 90㎡ |
戸建てで考えるならば、4人家族だと110㎡~の延床面積があれば、ゆとりを感じる住宅となりそうです。
3人・4人家族が暮らす間取り
3人・4人家族が暮らす間取りを考えるとき、主に抑えたいポイントとしては次のようになります。- ご夫婦の部屋は1部屋でいいか
- お子さまが増える予定はあるか
- 現時点で必要な収納スペースの広さを確認
- 来客の頻度 など
ご夫婦の部屋は1部屋で一緒か、または別室で2部屋か
ご夫婦の部屋=寝室が一緒でよい場合は、1部屋あれば十分となりますが、別室がよい場合は2部屋必要となります。間取りに大きく関わってくることなので、できればなるべく早めに方針は決めておきましょう。
また広さをどのくらい取るのか、には注意が必要です。
例えば7帖ほどの洋室の場合、家具を置いていない状態だと広く感じるかもしれませんが、そこにダブルサイズ(またはそれ以上)のベッドを置いたときに余ったスペースを見ると、手狭さを感じる方もいるでしょう。
1部屋か2部屋なのか夫婦間で決定をしていき、どちらかに決まったら、置きたい家具を想定しながら広さを検討していきましょう。
お子さまが増える予定はあるか
お子さまが増える予定があれば、将来を見越し、1人分の洋室を確保しておく必要があります。「増えるかはわからないけど、もしものために洋室を準備できるようにしておきたい」という場合は、移動式の壁で部屋を区切ることができる部屋を一部屋用意しておくといったアイディアもあります。
他にも、「子どもが2人になるけど、最初から2人分の部屋はいらないかな」と考える方は、間仕切りができるような仕様にしておき、お子さまが大きくなるまでは一部屋で広く、各部屋が必要となったときに、家具やカーテン、壁をつくって間仕切って2部屋にする、というアイディアも。
現時点で必要な収納スペースの広さを確認
将来増える荷物のスペースを予測、といってもなかなか難しいかもしれませんが、
現時点で必要な収納スペースがどのくらいの広さなのかを確認しておくことは重要です。
季節ごとに入れ替える服や靴・鞄などの小物が多い場合、使用しないシーズン中に収納しておくスペースが必要となりますし、ウォークインクローゼットより通常のクローゼット仕様のほうが収納力があり向いている家庭もあるためです。
来客の頻度と関係性
来客の頻度がどのくらいあるのか、も重要なポイントです。自宅に訪れるのが、ご両親やご兄弟といった関係性が近い人たちなら気遣いは不要かもしれませんが、そうではない関係性の人の来客頻度が高いなら、間取りにある程度の工夫が必要です。
例えば、自宅に入ってから手洗いをしてもらうとき、浴室や脱衣所周りを見られてしまうのに躊躇することもありますよね。
その場合は、独立洗面を玄関に近い場所に設けることで回避することができます。
その場合は、独立洗面を玄関に近い場所に設けることで回避することができます。
目安に囚われすぎず、まずは相談を!
3人・4人家族に必要な家(戸建て)の広さについてまとめると次のようになります。3人家族なら | 100㎡~ |
---|---|
4人家族なら | 110㎡~ |
この数値に囚われすぎて土地探しに時間がかかりすぎてしまったり、悩みすぎて疲れてしまってはもったいないです。
今回の記事などがきっかけで、家づくりを前向きに考えていきたい方は、工務店やハウスメーカーなどにご相談をしてみてください。
具体的な内容になっていなくても大丈夫です。まずはプロに相談をして、少しずつ一緒に形にして考えていきましょう。
日本住宅ツーバイでも、家づくりのプロがあなたの家づくりの希望をヒアリングして形にしてご提案させていただきます。
土地探しのお手伝いももちろん可能です!
また大和市南林間にモデルハウスも構えており、間取りや動線、家具配置など様々な視点から実物を見ながら家づくりを検討することができます。
少しでもご興味ある方はぜひ気軽にお越しください。
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