【自然素材の家】注文住宅で建てるメリット・デメリット 2021.2.20
- 電気自動車やハイブリッド自動車の購入や使用
- 太陽光発電や風力発電の利用
- エコバッグ、マイボトルの活用 など
少しずつ、私たちの日常にエコを意識した行動が浸透してきています。
同じように注文住宅にもエコを意識した、自然素材を使った家が注目を集めています。
そこで今回は、注文住宅を専門に建てている日本住宅ツーバイが、自然素材の家のメリットとデメリットについてまとめてみました。
自然素材の家とは
注文住宅には、自然素材の家というジャンルがあります。ここで表現されている自然素材の家には、明確な定義やルールはありません。ただ、これまでの業界の流れから考えるなら、次のようになります。
化学物質を含まない素材をできるだけ使った家
材料としては、一般的な住宅が集成材という材料を使っているのに対して、自然素材の家では無垢材を使うことが多いという特徴があります。壁や床、天井などに使われる素材も、自然素材の家では漆喰や珪藻土などが積極的に使われる傾向にあります。
天然のものを接着剤などで集めたり固めたりして使っていないのが、自然素材の家だといえるでしょう。
また、自然素材の家から受ける印象として正しく理解してほしいことは、自然素材の家は、化学物質を一切含んでいない家ではないということです。
この表現に対する判断や指針は住宅建築メーカーや施工会社によって様々ですが、住宅の一部だけに自然素材を使ったことで、自然素材の家と伝えているところもゼロではありません。
例えば、次のようなケースです。
- 自然素材を壁の一部に使用している
- 床に無垢材を使っている
住宅の隅々まで全てを自然素材で建築しているというよりは、自然素材を住宅のある部分に取り入れている住宅、というイメージで捉えていただくのがよいでしょう。
注文住宅で使われる自然素材
自然素材の注文住宅で使われる代表的な素材についてお話します。(1)無垢材(むくざい)
天然の木を乾燥させて木材にしたもので、次のような種類があります。- スギ
- ヒノキ
- カラマツ
- ナラ
- ケヤキ
- サクラ
■家の構造部分:スギ・ヒノキ
家の構造部分に使われることが多いのは、加工しやすく安価で手に入れやすいスギやヒノキです。どちらも水に強いため家の土台にぴったりです。■家の中の柱や梁、壁材や床材:カラマツ
家の中の柱や梁、壁材や床材としても使われることが多いのがカラマツです。■水や湿気の多い水回り:サクラ
水や湿気の多い水回りには、サクラが使われることが多いです。■家具や床材:ケヤキ・ナラ・サクラ
家具や床材としては、耐久性の高いケヤキ、ナラ、サクラを使うことがあります。こうした木の材木は、工業製品ではありませんので全く同じ材料がありません。節の位置がバラバラだったり、節が多かったり少なかったり。木目も同じように付いているものはありません。
(2)漆喰や珪藻土
壁の仕上げに使われる材料です。耐火性にも優れているので、内装にぴったりです。珪藻土はご存じのように浴室やキッチンで活躍するアイテムとしても有名ですね。調湿性が高いため、住宅でも水回りで使われることが多い材料です。
(3)断熱材
自然素材の家で使われる断熱材には、次のようなものがあります。- セルロースファイバー
- ウール
- コルク など
普段の生活で目にするものではありませんが、こうした部分まで自然素材にこだわって家を建てることも可能です。
(4)接着剤
自然素材の家でも、材料と材料を接着する必要が出てきます。そうしたとき、糊の役割をしてくれるのが米糊やにわかです。接着剤によるアレルギーが心配な方には、大変うれしい材料になります。
自然素材の家のメリットとデメリット
自然素材の家にはメリットとデメリットがあります。まずはメリットからみていきましょう。(1)自然素材の家のメリット
■漆喰(しっくい)
漆喰は二酸化炭素を少しずつ吸収し、年月をかけて固まっていきます。そのため劣化しにくく、いつまでも新しい印象のままであることが多いです。
また、漆喰は調湿機能が高いため、夏や冬の湿度を調整してくれる働きが期待できます。
■珪藻土(けいそうど)
珪藻土も湿度調整に優れており、カビやダニの発生を抑える効果が高いといわれています。また、防火性能も高いため、万が一のときにも安心です。
■無垢材
無垢材のメリットとしてわかりやすいのは、肌触りでしょう。集成材とは違って、触れているだけで楽しくなります。また、経年劣化も味になるので「古くなったな」という印象が少なくなります。
■デザイン
無垢材や珪藻土、漆喰を使った家はモダンな印象になります。また、同じものが二つとない自然素材だからこそ、あなただけのオリジナルな空間を手に入れることができます。(2)自然素材の家のデメリット
■漆喰
化学物質を使っていないため、施工に時間と工程が必要になります。また材料の費用も高めになるため、全体的に費用は割高になります。■珪藻土
漆喰と同様に、施工時間と費用が必要になります。また乾燥するとひび割れの可能性が出てきます。■無垢材
天然木材のデメリットとして覚えておかないといけないのが、家が建ってから木材が乾燥すると、変形や変色する可能性があることです。経験豊富な業者なら、変形や変色具合を予測して、できるだけ大きな問題にならないよう施工してくれます。しかし天然木材の場合、完全に変形や変色具合を予測することはできません。
住み始めてから発生する、変形による小さな隙間や変色は味だと割り切っておかれるのがよいでしょう。
もうひとつ、無垢材のデメリットは同じ色や柄が手に入らないということです。天然のものなのでバラつきがあります。こればかりはどうしようもありません。自然のものを楽しむ気持ちが必要になってきます。
■コスト
天然素材は、よい素材になるほど費用が高くなります。また、作業工程も多くなるため工事費用も高くなる傾向にあります。一般的な注文住宅の費用と比較するなら、自然素材の家の費用は3割くらいアップすると考えておくのが理想的です。
材料の選び方や、間取りの設計によって費用は変化するので、注文住宅の専門家と一緒に予算に合わせた計画をしておきましょう。
気になる住み心地の違い
(1)暮らし
暮らしてみた印象は、人によって様々です。しかし、自然素材の家で暮らしてみた感想として耳にするのは、次のようなことです。- 部屋ににおいが残りにくい
- 部屋干ししても洗濯物がカラッとする
- 部屋の温度が快適 など
(2)メンテナンス
自然素材の家は、大きなメンテナンスの必要はあまりありません。自然素材の耐久性によって、通常の注文住宅よりもメンテナンス費用を抑えることができるでしょう。(3)維持費
暮らし方にもよりますが、一般的にいわれているのは、暮らし始めてからの維持費用は抑えやすいということです。自然素材の家は、初期費用は高くなりがちですが、10年、20年と暮らしたときのトータル費用を考えると、高い買い物ではなくなっている可能性があります。
コストを抑えながら自然素材の家を手に入れよう
今回は、自然素材の家が気になった方へポイントをまとめてみました。ご家族内にアレルギーをはじめとした体調への不安をお持ちなら、積極的に自然素材の家を検討してみてください。ただし、その場合はできるだけシンプルな間取りや家のデザインから考え始めましょう。そうすることで、自然素材の家でもコストを抑えて手に入れることができるはずです。
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