間取りだけじゃない!注文住宅で注意したい初期費用とは 2021.1.25
というのも、注文住宅は建売や中古住宅とは違い、家の完成までにまとまったお金が必要になりますし、様々な手続きと一緒に費用も必要になっていきます。
そこで今回は、注文住宅を考えている方に少しでも不安な部分を無くしていただくために、資金計画をきちんと行っていただきやすくするために、気になる費用についてお話していきます。
目次
注文住宅で難しい費用
注文住宅で難しいのが費用に関することです。先ほども少し触れましたが、注文住宅の場合、暮らしをスタートする家が完成して引き渡されるまでに、大きなお金を用意し、支払っていく必要が出てきます。
大きなお金の部分だけを考えると、建売住宅や中古住宅、分譲マンションなども同じですが、唯一違うのは「完成前に必要」という部分です。
そのため、手に入れてからローンがスタートして、月々支払いを続けるという資金計画だけではなく、完成までに必要な費用を払うための計画をきちんと立てておくことが重要になってきます。
この部分をおろそかにして注文住宅を契約しスタートすると、次の行程を進めるために必要なことが費用を工面できないという理由で工事が進まなくなります。また、費用を準備できたとしても、手続きに時間がかかることもありますので、契約スタートする前に施工会社の担当者や、お金のプロフェッショナルである「フィナンシャルプランナー」に相談し、現実的な計画を理解しておくようにしておきましょう。
当然ですが、お金を用意するときには、多くの方が銀行を利用されると思いますので、気軽に相談できる銀行担当者とも連絡できる状態を作っておくことが大切です。銀行の担当者が住宅のローンに関する流れに詳しくない場合は、一緒に学んでいくくらいの気持ちでお付き合いされると、相手も人間ですからあなたの力になってくれるはずです。
まずは初期費用を見てみましょう
注文住宅を手に入れるため、契約を進める中で初期費用が必要になってきます。しかし、多くの方は初期費用と言われてもピンとこないと思います。(1)購入費用
初期費用の中で、購入費用に分類されるのが次の2つです。- 頭金
- 手付金
家を建てる、土地を購入する。どちらにも必要な費用となります。
(2)購入費用以外の費用
頭金と手付金以外の費用としては、次の費用があります。- 印紙税
- 登記費用
- 司法書士への報酬
- 仲介手数料
(3)頭金
住宅購入における頭金とは、住宅ローンから借り入れしたお金ではありません。住宅ローンの前に用意するお金なので「自己資金」という考え方が正解です。頭金の具体的な金額については、規則はありません。そのため建築に関する契約を交わした内容によって金額が変わってきます。もし、頭金が自己資金として用意している以上必要となると、他の貯蓄も使うことになるかもしれません。家計状況に影響を与えることも考えられます。
そのため頭金に関しては、ご自身が準備している資金や、住宅ローンをスタートするまでの家計状況を見ながら、少し余裕を持った金額になるよう交渉するのがおすすめです。
ここで無理してしまうと、完成までの間にお金に関する不安が大きくなり、せっかくの注文住宅の完成を楽しく迎えられなくなる可能性が出てきます。
(4)手付金
手付金とは、契約時に費用の一部を先に払うお金です。一般的には住宅購入代金の10%が目安になっています。手付金も住宅ローンがスタートする前に必要なので、頭金と同じように自己資金として考えておきましょう。
また、手付金は契約や工事を途中で解約しても戻ってこないことがほとんどです。このリスクを理解した上で進めましょう。
知っておきたい諸費用とは
(1)諸経費ってなに?
諸費用とは、住宅や土地の購入代金以外に必要な費用を指しています。主に、税金や手数料などです。
(2)印紙税
契約書に貼る印紙代です。- 住宅購入の契約書
- 土地購入の契約書
- 建設工事請負契約書
- 住宅ローン契約書
こういった契約書を交わすたびに印紙税が必要になってきます。
印紙税額については、一般的な注文住宅ですと
- 500万円超~1000万円以下なら5000円
- 1000万円超~5000万円以下なら10000円
- 5000万円超~1億円以下なら30000円
2020年3月31日時点ではこのようになっています。詳しい税額については「国税庁」のサイトでご確認ください。
(3)登記費用
登記とは、土地や建物の所有権を法務局の登記簿へ記載することです。登記に関しては自分でもできますが、手間と専門的な書き方が必要になりますので、司法書士さんの力を借りられる方も多いです。- 土地「所有権移転登記」
- 新築建物「所有権保存登記」
- ローン借り入れ「抵当権設定登記」
この3つの登記が必要になります。
(4)住宅ローンにも費用がある
住宅ローンを利用されると思いますが、ローンの手続きをするためにも費用が必要です。- 印紙税
- 登記費用
これらは先ほどお話しした通りです。これら以外に次の3つの費用が必要になります。
- 金融機関に支払う「融資手数料」
- 返済が滞った場合の保証会社へ払う「ローン保証料」
- 死亡時などにローンを完済するための保険料である「団体信用生命保険料」
けっこういろいろとありますよね。こういった手数料や保証料、保険料も前もって準備しておく費用になることを覚えておきましょう。
(5)他にもこんな費用が…
不動産取得税
土地や建物を購入したとき一度だけかかる税金です。税額に関しては都道府県税事務所へ確認してください。固定資産税
土地や建物を所有している人へ、毎年課税される税金です。市町村によって支払う税額が変わりますので、自治体の窓口へ問い合わせておきましょう。他にもこんな費用が必要になります。
- 仲介手数料
- 地盤調査費
- 古い家が建っている場合は解体工事費
- 地鎮祭の費用
- 上棟式の費用
- 建設監理費
- 水道が通っていない場合は上下水道の設置費
あくまでも目安としてですが、
- 土地面積90平米
- 建物面積100平米
- 土地価格1500万円
- 建築費2500万円
- 印紙税が約4万円
- 登記費用が約30万円前後
- 住宅ローン借り入れ費用が約70万円
- 不動産所得税はゼロ円
- 固定資産税はゼロ円
- 仲介手数料は約50万円前後
- その他の費用が250万円前後
合計すると、約400万円は必要になるという計算です。この費用は頭金や手付金とは別に用意しておかないといけませんので、きちんとした資金計画を作っておくことが大切だとわかります。
こだわると別途工事費用が必要に
さらに、建設がスタートしてから住宅の外回りである「外構工事」でこだわると、当初の予算では収まらなくなることも考えられます。それでも「どうしてもやりたい」ということなら、業者は請け負ってくれますが「別途工事費用」となります。ここで考えてほしいのは、別途工事費用は住宅ローンには入っていないということです。
本体価格とは別に費用を準備する必要が出てきますので、資金に余裕があれば問題ありませんが、心配な場合は見積もり段階できちんと検討することを忘れてはいけません。
また、外構工事関しては、1期工事、2期工事というように分割して行うことも可能ですので、資金が貯まってから少しずつ実現するという方法もあります。
注文住宅は費用にまで意識を向けましょう
注文住宅を真剣に考えると間取りや設備以外に、費用に関する準備にも意識を向けておく必要が出てきます。契約して住宅ローンが組めればいいのですが、住宅ローンは住宅が完成してから始まるものなので、どうしてもローン前の資金が必要になってきます。ただ、金融機関によっては住宅ローンを組むことを前提として、同一金融機関内なら「つなぎ融資」という、住宅ローンよりも先に融資を申し込んで利用する方法があります。
特に土地購入をされる方の場合、最初に大きなお金が必要ですから、住宅ローンを考えている金融機関で「つなぎ融資」の賢い利用方法も相談されると安心です。
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